マンションの資産価値を考える
「『機械式駐車場』を埋め戻し、現状にマッチした
『平置駐車場』にリニューアル」

モアステージエルピアザ荒川沖では、昨年9月にマンションの実態に合わせて機械式駐車場から平置駐車場への改修工事が実施されました。
機械式駐車場廃止は昨今、多くの管理組合から注目を集めている取り組みです。居住者の使い勝手や敷地の美観が向上すること、平置駐車場は維持管理費がほとんどかからず管理も容易で、車高の高い車も駐車できることなどがその理由です。

機械式駐車場を廃止し
維持費大幅削減

 当マンションは平置駐車場に加え38台分の2段式機械式駐車場が設置されていました。機械式駐車場は維持費の他、リニューアルには数千万円の予算が必要で、それが修繕積立金を圧迫することが長年の懸案となっており、検討が進められてきました。「機械式駐車場の下段は機械を上下する手間や、大雨で浸水の可能性があるなどの理由から人気がありませんでした。さらにマンション全体の車の保有台数も減少していました」と元駐車場専門委員長の丹羽さん。
 「2015年に、敷地外隣接地の駐車場を借用する契約が成立し、機械式駐車場撤去による駐車台数の減少を補うことが可能になりました。その後、駐車場専門委員会を設置し、長谷工コミュニティの協力を得て、撤去は技術的に可能で、予算的にも望ましいことを確認しました」。

町の指導要綱との調和に配慮

 検討を進める中で町の指導要綱では、マンションの戸数に対して敷地内に設置すべき駐車場の数が決められており、さらに建設当時に施工者と町との間で台数確保の協定が結ばれているため、簡単には敷地内の台数削減ができないことが判明しました。
 「駐車場専門委員会からあらためて理事会に出された『阿見町のご理解を得て進める』という答申を踏まえて、町への要望などの窓口である区長(自治会長)のご紹介をいただきました」と水野さん。
 フェンスで隔てられた隣接地(上の写真手前)に専用駐車場を確保したこと、機械式を廃止することによって費用削減ばかりでなく災害時の避難など、住民の安全面も向上するといった各種メリットを水野さんを中心に写真、図面などで示し、町に説明してご理解をいただくことができました。

2つの工法を検討

 平置駐車場に改修する場合には、大きく分けて2つの工法があります。1つは機械の撤去後、地下に残ったピット(空洞)を埋め戻してから舗装仕上げをする『埋め戻し工法』。もう1つは空洞を埋めずに、金属製構造物などで塞ぐ『ピット塞ぎ工法』です。
 検討の結果、今回は『埋め戻し工法』が選ばれました。「費用は若干高かったものの、アスファルト舗装によって仕上がりの美観が高くなることが決定の理由でした」と丹羽さん。懸念は埋め戻し後の地盤沈下でしたが、専門家による計算で問題がないことを確認し、工事は実施に向かいました。

居住者への情報開示による
理解の醸成

 「機械を解体した鉄くずが予定より高い価格で売却できたのも嬉しい“想定外”でした」。
 そういった嬉しい出来事や、工事の進捗の一つひとつが、水野さんの手による『理事会だより』などを通じて居住者に共有されました。「居住者の理解を得るためには、広報活動や説明会など、頻繁な情報提供がなにより必要だと感じます」と水野さん。

使い勝手向上!

 「改修後、居住者から『すっきりしましたね!』なんて声をかけられますよ。機械式に駐車する際のガタガタという音もなくなりました」と水野さん。丹羽さんは「機械式のときは段差もあり、駐車に神経を使っていたので、今はとても快適です。機械も古くなって錆が浮いていたので、撤去によって美観も向上しました」と、お2人とも工事の仕上がりに大満足のご様子。

資産価値を維持するには

 お2人に、今後の活動に向けての思いをうかがいました。「住みやすいこと、災害に強いこと、地域の中で孤立しないこと。マンションがひとつの船のように浮かんでいるだけになってはいけません」と水野さん。
 「個人的な考えですが、高齢化が進む中、高齢者も安心して住めるようなマンションにしていくこと、そのためのシステムを整えることが資産価値に影響すると考えています」と丹羽さん。常にマンションへの愛着を持ち、精力的に取り組みを進めてきたお2人の言葉からは、居住者自身の手でマンションの価値を守るという強い意志が感じられました。

 

 

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